澤会長 年頭所感
新年明けましておめでとうございます。日本ねじ研究協会会員の皆様にとって2025年も良いお年でありますようお祈り申し上げます。
日本ねじ研究協会は会員の皆様のご協力を得て今年も更なる飛躍の年にしたいと念じております。研究団体として学術研究力と技術力の向上により各種産業への貢献を目指すことが定款に述べられており、このために本会の各委員会の活発な活動と進展を目指し、これにより学術研究力と技術力の向上とその普及を常に目指したいと思います。椿省一郎前会長の指示により、日本学術会議の「協力学術研究団体」の指定を受けるべく永井前事務局長と引き継いで頂いた古田事務局長の尽力により準備を着実に進めており、やがてその結果を報告できる時期が来るものと思います。
この指定制度は2005年10月から開始されており、当時の記憶では研究団体は申請すれば指定(当時は称号と言われていた)されるものと考えておりました。それだけ多くの学会協会が当時は当然のように称号を取得しました。その後10年程度でかなりの学協会が指定されたと言われています。しかし協力学術研究団体に指定されるために、当然の条件があります。第一の基本条件は研究論文集を継続して定期的に発行していること、第二の条件は個人会員が100名以上で、個人会員の自主的運営であることです。
当協会は、残念ながら学術会議が言う研究論文集を今まで発行してきているとは言い難い状況でした。研究論文集作成に着手し、2023年にはじめて論文集として第1巻1号及び2号を発行しました。2024年には第2巻3号を11月に発行できました。これでかろうじて学術会議への申請ができるものと考えております。ただ、今後も継続的に論文集発行が必要で、研究委員会などのより活発な活動と個人会員からの論文投稿の促進をお願いしたいところです。未だ論文数は少ないのですが、研究を活発に行い、研究論文を投稿できる研究者を増やすことが必要です。論文集を定常的に発行すると研究論文を投稿する研究者も徐々に増えるものと期待しています。時間がかかるでしょうが、やがて投稿論文数が増えれば論文集も充実し、研究成果が蓄積されます。その研究成果が産業界へ少なからずの効果をもたらすものと期待されます。さらにねじ分野で学位を取得しようとする研究者も出てくるものと推測しています。